医科学支援ネットワークとは

 北海道でスポーツに親しむ選手・アスリートに、現場を通じた支援を行うために活動しています。

 女性アスリートには陥りやすい特有の健康問題がありますが、回復してもその後に十分に力を発揮できないなど、医師が病院で行う支援には限界がありました。

 そこで、私達は、スポーツを専門とする理学療法士、心理士、薬剤師、管理栄養士、婦人科医師、整形外科医師がネットワークを作り、日々選手が直面する悩みや困りごとにアドバイスを行っています。この体制は、「トータルコンディショニング」といって、アスリートが効果的な方法で身体や心を整え、最高の力を発揮するために有効な方法として、スポーツ界で注目されています。

 このサイトの相談窓口を通じ、北海道の女性アスリートが健やかで強くなるように支援していきます。また、最新の情報を伝えられるように、アウトリーチ活動としてのイベントも行っていきます。

メンバー紹介

笠師 久美子
(薬剤師、北海道医療大学薬学部特任教授、日本アンチ・ドーピング機構公認スポーツファーマシスト、日本体力医学会健康科学アドバイザー)
日本自転車競技連盟、日本パラアイスホッケー協会、北海道スポーツ協会などで、薬と健康、アンチ・ドーピングに関する教育や支援を通して、選手やスタッフに正しく薬を使ってもらうための活動を行っています。大学では臨床栄養学、臨床薬学、スポーツと医療などを教えています。

寒川 美奈
(理学療法士、日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー、北海道大学大学院保健科学研究院 准教授、全日本スキー連盟情報医科学部トレーナー部会長、日本オリンピック委員会医学サポート部員)

アスリートのケガ予防と、成長やスポーツに合わせた身体のコンディショニングに関わっています。また、アスリートのみならず女性の健康づくりを支える活動に取り組んでいます。

吉田 聡美
(日本スポーツ心理学会認定スポーツメンタルトレーニング上級指導士、認定心理士(心理調査)、日本カウンセラー協会認定カウンセラー、日本スポーツ協会コーチングデベロッパー)
オリンピック協会強化選手(冬季・夏季)、パラリンピック代表候補選手や団体、北海道スポーツ協会、地方のスポーツ協会と連携など、ジュニア選手からトップ選手、スタッフまで幅広く対応しています。競技力向上や実力発揮できるように、大会帯同して心理サポートをしたり、面談、コンサルテーションを行っています。大学などではスポーツ心理学を教えています。

後藤 佳子
(新札幌整形外科病院整形外科医師、北海道大学病院スポーツ医学診療センター客員臨床医師、日本整形外科学会認定整形外科専門医、日本スポーツ協会公認スポーツドクター、日本骨粗鬆症学会認定医)

北海道大学病院に女性アスリート・スポーツ外来を開設しました。現在、北海道大学病院と新札幌整形外科病院の2か所に窓口を置き、女性アスリート特有の健康問題に対する医学的専門的な支援を、整形外科・婦人科・栄養科が連携して行っています。窓口では、自身のスポーツ経験や同じ女性という立場で共感しながら、困りごとの相談を受けています。

小林 範子
(北海道大学病院婦人科講師、日本産科婦人科学会専門医, 日本女性医学学会専門医、日本スポーツ協会公認スポーツドクター、日本パラスポーツ協会公認パラスポーツ医、日本医師会認定健康スポーツ医)

女性の月経に関する諸問題(無月経、月経困難症、月経前症候群など)をはじめ、女性ホルモンと関連が深い骨のケアなど、整形外科、栄養部と連携して、北海道大学病院「女性アスリート外来」を担当しています。

蜂谷 愛
(管理栄養士、公認スポーツ栄養士、天使大学看護栄養学部 講師)

高校・大学の運動部や全日本スキー連盟強化指定選手(ジャンプ、アルペン)などを対象に栄養サポートを行っています。2017冬季アジア札幌大会では、様々な国から参加する選手への食事の準備・提供に関わりました。一人ひとりに合った食事の工夫で、おいしく、栄養を整え、心身のコンディションに役立つことを願っています。